階段のひみつ
通常の階段は、踏み板(平面の踏み込む部分)が蹴込み板(垂直部分)に食い込んでいますが、
高円寺駅の新しい階段は、その逆。踏み板とフロアの素材が統一されていながら、
階段上部から見下ろすと蹴込み板の黒色がキリッとしたラインとなって、階段であることが一目瞭然。
素材感を大切にしつつ、疲れているときや弱視の方にもわかりやすいようにと、こうしたアイデアが生まれたんだそうです。
銀色の円柱のひみつ
改札前にどーんと立つ銀色の柱は、構造上、撤去することができなかったのですが、意外と邪魔に感じません。
他の柱が角柱なのに対しここだけ円柱にしたことで、改札への出入りがスムーズに。また色を抑えたことで、存在感を消しています。
柱に掲げられた時計も、ちょっと懐かしい丸形をチョイスし、ノスタルジックな街の雰囲気に揃えました。
文字盤が大きくて、見やすいのも嬉しい!
さらにこの柱は改良されるそうなので、今後も要チェックです。
案内掲示板のひみつ
改札の外から順番に、「改札口の案内板」、「トイレやエレベーターなど駅設備の案内板」、「ホームの案内板」、
そして一番奥の壁に、「発車時刻の電光掲示板」。
改札口の外から見渡してもそれぞれの案内掲示板が重なることなく一気に見渡せるように、
設置時には実際にながめながら場所や高さを確定したんだそうです。
終電後から始発までの間に、そんな心配りをベースにした作業が行われていたんですね!
コンコースのひみつ
広々と明るいコンコース。これなら東京高円寺阿波おどりにたくさんの観客が訪れても、混雑が軽減できそう !?
でも以前に比べて、広さは変わっていないそう。
リニューアルではまず動線を考慮し、動きやすく使いやすいレイアウトをプラン。
そして天井を数メートル高くし、蛍光灯に加えてスポットライトをたくさん導入。
また細かい部分の色使いにもこだわって、広々と明るいコンコースが誕生しました。まさに空間マジッックなんです。
また雨の日のコンコースは滑りやすいというのが定説です。
しかしリニューアルに伴い、濡れても滑りにくい床材を導入。子どももお年寄りにも安心です。
ただしこの床材は汚れやすく、ガムや食べ物などの掃除が大変なんだとか。
ゴミを散らすことなく、みんなできれいな駅をキープしたいものですね!
柱のひみつ
コンコースに並ぶ、藍色の角柱。他の駅には見られない特徴です。
藍色が選ばれたのは、阿波おどりをはじめ、街に漂う和風な文化に見合う色彩だったから。
そういえば阿波おどりの故郷・徳島の特産物のひとつが藍染め。そんなこだわりもちょっぴり見え隠れしています。
また柱にパネルを取り付けることで、雑然と見えるポスターも整理された印象に。2段貼りできるので、にぎやかな印象も添えられます。
『高円寺驛』のひみつ
高円寺駅はやっぱり和を基調としたデザインでと、漢字表記の駅名がアクセントに。
「驛」と旧字を使用した理由は、高円寺駅が大正時代に開業したことにちなみ、その時代の表記にこだわったため。
そもそも駅は鉄道が出来る以前、道路で馬を乗り継ぐ場所として設えられたもの。
「驛」の字もそれを意味しています。駅はただの中継所から、やがて人、物、そして幸が集まる場所へと発展して来ました。
駅を中心に街が栄えてきた高円寺。そしてこれからの街の繁栄を願ってという意味が、この柱に込められているんです。
描かれた円は朝日、そして高円寺の「円」という文字をデザイン化したもの。円満な街であるように、そうした密かな願いも込められいています。
*注 高円寺駅開業時から昭和初期までは、「高圓寺驛」という表記であった。
今回は現代にわかりやすいように、「高円寺」は現代の表記にし、「驛」のみアクセントとして旧字体で表現することになった。
南口駅前広場のひみつ
南口駅前の床面が整備され、とても明るく、歩きやすいものになりました。
駅舎の壁面にライトボックスが設置されたお陰で、夜間も明るく照らされます。
照明もただの蛍光灯ではなく、女性作家の和紙作品が取り込まれ、優雅で味のある光が歩行を誘ってくれます。
今年の夏もまた、阿波おどりの 3D写真がお目見えするそう。今年は何連の踊り子さんが登場するのか、今から楽しみです。
そのほか……
「ベックスコーヒーショップ」、コンビニエンスストア「ニューデイズ」、ベーカリーショップ「リトルマーメイド」、
月替わりスイーツ「マンスリースイーツ」の4店舗がオープンし、もっとにぎやかで便利な駅になりました。
待ち合わせや通勤帰りのお買い物もラクラク。また高架下に駐輪スペースもできて、気軽に駅に立ち寄ることができますね。
また改札内トイレは、昨春、最初にリニューアルされた箇所。高円寺らしい阿波おどりの壁画が、利用者の心を和ませます。
この夏も、すでに恒例となった阿波おどり調の発車メロディが登場します。
JR高円寺駅・前駅長 山口一男さまからひとこと
駅は地域の方、利用者のみなさまのものです。
今回のリニューアルに伴い、
常に実際に使う方の目線をベースにプランを立て、使い勝手を優先した配置を考え、実現の運びとなりました。
高円寺らしさを随所に取り入れられたのは、文化が根づくこの街ならではのことです。
ハード面が完成した今、これからもみなさまに愛される高円寺駅であり続けるよう、ソフト面の充実も進めてまいります。
また北口側のホテルが完成する来春まで、今しばらくご迷惑をおかけしますが、どうぞよろしくお願い致します。
*山口一男駅長は2006年6/1より、JR 両国駅長に就任されました。今後のご活躍をお祈り致します。
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